アスリートや体を鍛えている人の多くが積極的に食べる鶏肉ですが、薄毛予防、白髪予防にも効果的なのをご存知でしょうか。
鶏肉は高タンパク質であることはもちろんのこと、血を増やしたり、自律神経を整えたり、睡眠の質を高めたりと、たくさんの育毛効果が期待できるのです。
そこで今回は鶏肉が髪に与える影響を見てみましょう。
Contents
鶏肉の薄毛予防、白髪予防効果①~たんぱく質~
鶏肉に含まれる栄養の中でも特に注目すべき栄養素が「たんぱく質」です。
ご存知の方も多いかと思いますが、たんぱく質は皮膚や筋肉、爪や髪など身体のあらゆる組織を産生するのに欠かせません。
これら以外にも酵素やホルモン、免疫力を高める抗体を生成する役割も持っています。
健康を維持するうえで、毎日欠かさず摂取したい栄養素です。
また、たんぱく質を構成するアミノ酸の中には体内では作られない「必須アミノ酸」が含まれており、鶏肉にはこの必須アミノ酸がバランスよく含まれています。
鶏肉や豚肉、牛肉などは、20種類にも及ぶアミノ酸から成るたんぱく質を豊富に含んでいます。このうち体内では生成することができない9種類のアミノ酸を「必須アミノ酸」といいます。
鶏肉の薄毛予防、白髪予防効果②~イミダペプチド~
私たちが生活している中、特に意識せずに忙しい生活を送っていると体や脳の疲労が蓄積されていることが多いです。
疲れがたまっている状態では、
・やる気が起きず行動力が低下する
・ストレス耐性が下がる
などのデメリットを受けやすくなります。
行動量が減りあまり動かなくなった状態では、全身の血行が悪くなりやすくなります。
当然ながら頭皮の血の巡りも悪化する傾向となります。
育毛に必要な栄養は血流に乗って届けるため、血行不良の状態では抜け毛が増加し、髪の毛のもなかなか成長しません。
渡り鳥の翼の付け根や、回遊魚の尾の付け根など、体の中でも活動量の多い部分に含まれているイミダペプチドが、鶏の羽の付け根であるむね肉に100 gあたり1223mgと豊富に含まれています(もも肉は同46 7mg)。
イミダペプチドは、抗酸化(細胞の損傷や活性酸素を抑える)や疲労回復に効果があると言われ、1日100gの鶏むね肉を摂取すると体内に発生した活性酸素を除去し、日常生活の疲れを防止することができるとされています(産官学連携「疲労定量化及び抗疲労医薬・食品開発プロジェクト」)
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鶏肉の薄毛予防、白髪予防効果③~コラーゲン~
鶏肉は他のお肉と比べてコラーゲンが豊富に含まれているのが特徴の1つと言えます。
人間の体を構成するたんぱく質の1/3を占めるのがコラーゲンです。コラーゲンは、人間の体にとって必要不可欠な存在と言えます。
特に肌のコラーゲンは、皮膚の下にある真皮の70%を占め、真皮の中に網目状のネットワークを作って肌の弾力を保っています。
また、真皮と表皮の間にある基底膜にもコラーゲンは存在し、真皮からの栄養を表皮に送る役割を担っています。
肌を健康に保つ働きのあるコラーゲンは、加齢とともに減少していきます。
コラーゲンが減少すると肌の弾力は失われ、様々な肌トラブルのきっかけにもなります。
鶏肉を食べることでコラーゲンを補い、美肌を保つことが期待できますね。
鶏肉の薄毛予防、白髪予防効果④~トリプトファン~
快眠のためには、メラトニンとセロトニンというホルモンが重要です。
メラトニンは「睡眠ホルモン」、セロトニンは「幸福ホルモン」と呼ばれています。
メラトニンは暗くなり始めると分泌量が増え、体の深部体温を下げ、自然な眠りへと導き、セロトニンは朝日を浴びると分泌が始まり、活力をもたらします。
日中分泌されたセロトニンは、夜になるとメラトニンに切り替わる特性があるため、しっかりと分泌しておくことが良い睡眠につながります。
メラトニンを増やすカギは、鶏肉に多く含まれている必須アミノ酸のトリプトファンです。
トリプトファンは体内に入って脳に運ばれた後、セロトニンに変化します。そして、夜になるとセロトニンは「睡眠ホルモン」であるメラトニンに変わり、眠りをサポートするのです。
そのため、快眠をゲットするには、トリプトファンをしっかりと摂取することが重要です。
鶏肉の薄毛予防、白髪予防効果⑤~血流量アップ~
漢方薬剤師であり、血流アップのスペシャリストでもある堀江昭佳(ほりえ・あきよし)先生曰く、薄毛や白髪に悩む人の多くは血流が足りていないそうです。
血流は、全身の細胞に酸素や栄養を運び、老廃物や二酸化炭素を回収するとともに、体温や免疫力の維持にも働きます。
また、脳やホルモンを介して、自律神経の働きや心の活動をも支えています。
薄毛や白髪に限らず、体が冷える、むくむ、肩がこる、疲れやすいなど、病気とは言えないけれど、何となく調子が悪い状態。
それらを放置することで、月経トラブルや更年期の不定愁訴を抱えたり、ホルモンや自律神経の乱れを招いたり、さらに大きな病気を引き起こしたりするのです。
こうした不調のほとんどは、血流が足りないことが原因です。
そこで重要なのが「血流力をアップする生活術」です。
なかでも堀江先生は、手羽中など骨付きの鶏肉で作るチキンスープ(鶏スープ)を、血を増やす滋養食としてお勧めしています。
薬膳で鶏肉は「気血を補い、体を温め、胃腸を助ける」とされています。
骨には造血の力が備わっているので、骨付きの鶏肉を煮込んで作ったスープには、肉だけではなく骨からも、血液の材料となるたんぱく質や、赤血球の主要な成分であるヘム鉄などの栄養分が、しっかりスープに溶け出します。
そのため、胃腸の働きが弱くても栄養分が消化・吸収されやすく、気と血を生み出す胃腸そのものも元気になるのです。
チキンスープ
【 材料 】( 7食分)
鶏の手羽中(または手羽先)…13~14本程度
コンブ…10㎝×5㎝
ネギ …青い部分
ショウガ(薄切り)…2かけ
ニンニク…2かけ
クコの実…10粒
ナツメ…3個(刻んである場合は大さじ1)
水…2L
鶏がらスープ…大さじ1
※手に入れば、カンキョウ(ショウガを蒸してから乾燥させたもの)…小さじ1(お茶パックに入れる)
まとめ
鶏肉には髪の原材料となるたんぱく質を始め、体を癒し自律神経を整えてくれるイミダペプチドや睡眠の質をあげるトリプトファンなど薄毛、白髪予防を行う上で欠かせない成分がたくさん含まれています。
普段何気ない豚肉や牛肉を選んでいる方は、これを機に鶏肉を選ぶようにしてみてはいかがでしょうか。
きっと数年後のあなたの髪を大きく影響するはずです。
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