登山者の中には、レモネードやレモンの輪切りなど、レモン食品を持って行く人が多いことをご存知でしょうか?
疲れた時にレモン食品を摂取する、それだけでなんとなく元気が回復してくるそうです。
その理由は乳酸にあります。
エネルギーを盛んに代謝すると乳酸が出てきますが、乳酸はもともと強い酸性なのです。
乳酸が溶けた血液は酸性に傾き、血液が酸性になると、心臓の機能を低下させたり、貧血や低血圧になったり、身体全体が疲れやすくなるのです。
そこでアルカリ性のレモンで酸性に傾きかけた血液を正し、心臓の機能を正常に戻すことで、早く疲労回復が見込めるそうです。
実はそんな「体の酸性」は、体の疲労だけではなく、薄毛や白髪にも大きく関わっているのです。
そこで今回は体のPHと髪の関係性についてご説明いたします。
Contents
体内は弱アルカリ性に保たれている
人間の血液は常にPH7.4くらいの弱アルカリ性に保たれるようになっています。
弱アルカリ性であるのが健康の証であり、そうでなければ人間は生きていけないのです。
このように、外部環境の変化にかかわらず、生物の体内環境を一定に保つ働きを、ホメオスタシス(恒常性)といいます。
ところが、ストレスにさらされ続けたり酸性食品をとりすぎると、わずかに酸性に傾きます。
酸性に近づくといったほうが分かりやすいかもしれません。これが体の酸性化です。
体が酸性に傾くもっとも大きな原因は食生活の偏りです。
食べ物にも酸性食品とアルカリ性食品があります。酸性食品ばかりを食べ続けると、当然からだは酸性化します。
酸性化する食品例
白米や玄米、大麦、小麦粉、オートミール、そば粉、とうもろこし、うなぎ、かき貝、ねぎ、バター
コーラはPH2.2で、胃酸とほぼ同じなのです。
糖質制限は酸性体質に傾きやすい?
理由はたんぱく質にあります。
糖質を減らすと主にたんぱく質(主に肉、魚、卵)を多くとるようになります。
それらは酸性食品なんですが、食べると体の中で酸性物質を作り出します。
それに加えて体が酸性に傾くと骨からカルシウムを排出して、
PHを保とうとする働きも起こります。
酸性に傾くことのデメリット①~血液の質が悪くなる~
体が酸性に傾くことで、腸内の働きが悪くなり『腸内環境』と『お通じ』の乱れの原因となります。
健康な髪の毛のためには、髪の毛の成長に必要な栄養素を十分にとることも重要ですが、腸内環境が乱れると、栄養素を吸収するスピードも効率もグンと落ちてしまいます。
そのため、髪の毛の健康をキープするのに必要な栄養素が吸収されにくくなってしまいます。
また、お通じが滞ってしまうと、本来身体の外に出るはずだった有害物質が腸から吸収され、再び血液に溶け込んで身体の中を循環することに!
こうして汚れた血液は、いわゆる『ドロドロ血』といわれる、血行不良な状態を引き起こします。
それにより、せっかくとった栄養が髪の毛に届きにくくなってしまうのです。
栄養が届かないことで痩せてしまった髪の毛は、抜けやすく、ボリュームもなくなってしまい、抜け毛の増加や薄毛の進行につながってしまうのです。
酸性に傾くことのデメリット②~活性酸素が増える~
腸内環境が悪くなると、活性酸素も大量発生してしまいます。
本来、活性酸素は体の中で自然に作られている物質です。
酸素を呼吸から取り込んだ肉体は、それを燃料として糖質を分解してエネルギーを作ります。
その過程で全体の約2パーセントの酸素は活性酸素に変わります。
そのため、活性酸素は体が活動している限り、常に一定量は存在することになるのです。また、活性酸素は体に入り込んだ毒素や有害物質を酸化させて排除する効果も持っています。
しかし、その量が増えすぎると、活性酸素は体の正常な細胞なども酸化させてしまい、体に悪影響を与えます。
それから守るために使われる抗酸化物質として一部のアミノ酸が含まれており、活性酸素の除去にアミノ酸が使われることによって髪の生育を妨げます。
また、活性酸素が血流を妨げたり、細胞を攻撃したりすることで髪の毛の育ちが悪くなることもあります。
活性酸素は、アミノ酸を髪から奪い、さらに髪を育てる組織の働きを阻害するのです。
酸性に傾くことのデメリット③~腎臓に負担をかける~
腎臓は血液の酸度を一定に保つ役割をもっています。
人の体は約60%が水分で、健康な状態では、その体液はPH7.4程度の中性に近い弱アルカリ性に保たれています。
一方で、体の中では、糖質、蛋白質、脂質など栄養素の代謝に伴ない、1日あたり多くの酸がつくられますが、余分な酸は、腎臓の働きにより尿として体の外に排泄したり、肺から二酸化炭素として排出しています。
さらに残った酸は、腎臓で調節される重炭酸イオンと呼ばれる物質によって吸収され、炭酸になることでアルカリ性に働き、体内の酸度を下げます。
腎臓がこうした体内の酸度の調整ばかり行っていると、疲労してしまい、腎臓の機能低下による尿毒素やホルモンバランスが崩れることで、薄毛や白髪の影響が出てきます。
酸性に傾くことのデメリット④~乳酸が増える~
モワッとした「ミドル脂臭」は、30代半ば~50代半ばで最も強くなります。
「ミドル脂臭」の原因成分は「ジアセチル」で、これは汗の中の乳酸が、皮膚上の常在細菌(ブドウ球菌)に代謝・分解されることによって発生します。
「ジアセチル」と「皮脂臭(中鎖脂肪酸)」が混ざることで、不快な「ミドル脂臭」となります。
後頭部・頭頂部・うなじを中心に発生し、使い古した油のようなニオイが特徴です。
直接クエン酸粉を摂取するのがおすすめ
体を常に酸性化から守るためには、酸性の食品を取らないことが理想ではありますが、毎食意識することは難しいところです。
そこでおすすめなのが、クエン酸を摂取することです。
クエン酸は主に、レモン、みかん、グレープフルーツなどの柑橘類や梅干しなどに含まれる酸味=すっぱい成分です。
食後にクエン酸を摂取することで、食事で酸性に傾いたとしても、クエン酸でアルカリ性に戻すことができるのです。
⭐️クエン酸を見てみる⭐️

卵殻+クエン酸のクエン酸カルシウムで飲むと効果倍増!

そのまま飲むと強烈な酸味があるクエン酸ですが、卵の殻と合わせると酸味がかなりなくなるため、だいぶ飲みやすくなります。
○1週間分のクエン酸カルシウム原液の作り方
・卵の殻14個分(ゆで卵を作って、熱湯消毒するとよい)
・クエン酸の粉末70~100g
・水300ml
上記の材料を混ぜて3~5日ほど冷蔵庫でおくと出来上がりです。
原液を水や炭酸、好きなジュースなどで割って飲むと美味しく飲めます。
○ハリやツヤがある肌に導き美肌へと促す
卵殻膜にはⅢ型コラーゲンが多く含まれており、ハリやツヤ、弾力のある美肌に導く効果が期待されています。
多種多様なコラーゲンがあるなかでも、赤ちゃんの肌に多く存在するⅢ型コラーゲンはハリやツヤ、弾力といった美肌を左右する重要なコラーゲンの一つです。
Ⅲ型コラーゲンの働きをサポートすれば、柔らかくハリのある美しい肌に近づけるでしょう。
○ダメージを受けた髪の毛にコシやツヤを与える
卵殻膜には、ダメージを受けた髪の毛を補修する効果もあります。
これは卵殻膜が、美髪に必要な「ケラチンたんぱく質」そのものだからです。
髪の毛は紫外線や擦れといったさまざまな要因によりダメージを受けますが、このときほかの栄養分と一緒に、毛髪内部にあるケラチンたんぱく質が減少してしまいます。
ケラチンたんぱく質とは、18種類のアミノ酸が結合したたんぱく質で、髪の毛のハリやコシ、ツヤといった美髪を作るうえで重要な栄養素です。
ケラチンたんぱく質が減少すると本来の潤いが失われ、パサついた髪になってしまいます。
ケラチンたんぱく質そのものである卵殻膜のアミノ酸組成は人間の肌と近く、実は髪の毛とも非常に似ています。
そのため髪のパサつきが気になるときに卵殻膜を摂取すると不足しているケラチンたんぱく質を補給できますので、ハリやコシのある髪に近づけてくれるでしょう。
まとめ
今回は薄毛予防・白髪予防と体のPHの関係についてご紹介いたしました。
体が酸性に傾くことは、髪への悪影響や頭皮の臭いの原因になるだけではなく、疲れやすくなったり、免疫力が下がったりとデメリットばかりです。
そこで普段からクエン酸を摂取し、体をアルカリ性に傾くようにしましょう!